東京流研株式会社 代表:重谷 秀夫氏

東京流研株式会社について

代表の重谷 秀夫氏は、株式会社本田技術研究所に23年勤務し、主に航空機開発を担当。
HondaJet開発の初期から認定取得まで空力テストのプロジェクトリーダーとして携わった後、独立、起業。
主力商品 / サービス:風洞試験用精密モデル(特に光造形を利用した特殊モデル)の設計・製作、 および風洞試験コンサルティング
自社のコアコンピタンス:光造形モデルによる風洞試験の効率向上と計測精度の向上


ー光造形を初めて使った時のことを教えて下さい

ホンダ時代、アメリカで飛行機の設計を行った後、帰国して日本で風洞試験の製作に携わっていました。
その時が光造形との初めての出会いになります。
様々な試験を行う中、最も手間取ったのが圧力計測で、これを解決に導いたのが光造形だったんです。

当時(90年代初頭)は「光造形?何だそれ?」という時代でした。
その頃の手法といえば金属が主流で、もしくは樹脂でも塊から削り出していく方法です。
積層造形など想像もつかない時代だったんですよね。

それでも「これは!」と思っていたので、何とか上司を説得し、圧力計則に光造形を使いました。
出来上がってきたものを見てみんなびっくり。予想の3倍くらい出来が良かったんです。

これをきっかけにホンダの中では光造形が市民権を得るようになりました。
その時ご一緒していたのが後藤さん(現SOLIZE Products代表取締役社長)でした。


ー光造形の良いところは何でしょうか?

まず第一に、軽量なところです。

当時の試験で主流な手法だった金属だと、重さが250〜300kgというのがザラでした。
それだけあるととても人の手では動かせません。
試験の時は、角度を変えたり反転したりと色々試したいのに、機械がないと出来なくてすごく大変だったんですよね。

光造形なら軽いですからかんたんに出来ちゃうんで、一回で取れる試験のデータ量が格段に増えました。

そして次に、今まで作れなかった形が作れるーというところでしょうか。
光造形を使うことで、アンダーカットや中空のものが作れるようになりました。
しかも精度が高い。当時JAXAの人も驚いていました。

これらの成果を論文にまとめて、AIAA(アメリカ航空宇宙学会)へ提出したらこれが大反響でした。
それまで5〜6年かかっていた風洞試験を光造形で行うことで1〜2年で終わらせられるようになったのですから。


ーSOLIZE Productsとのお付き合いのきっかけは?

きっかけは先ほどお話した圧力計則で光造形を使ったことですが、あの時依頼先の候補は数社ありました。
なぜSOLIZE Productsさんにお願いすることになったかというと「精度の高さ」でした。

5つの同形状のサンプル製作をお願いしたら、他のどの会社さんより断然バラつきがなかったー
これが決め手となりました。

「3Dプリントして終わり」では付き合えないですから。
光造形での製作で最も重要なのは仕上げ。こう言ってしまっても過言ではありません。
最後の最後で細かい調整はやはり人の手、職人の技術力です。

私はずいぶん無理言って高い要求をしていますが、SOLIZE Productsさんはそれに応え続けてきてくれています。

東京流研として初めてのお付き合いとなったのは、浅草寺の風洞実験模型(重谷氏の特許技術)でした。
全面的にサポートしていただきましたね。
従来の方法だと、この大きさでとれるパイプの数は100本程度でしたが、光造形を使うことで4倍ー400本とれたんです。




ーNHK「超絶 凄ワザ!」コラボレーションの経緯を教えて下さい

2015年10月にNHK「超絶 凄ワザ!」に出演しましたが、どういった経緯でご一緒することになったのでしょうか?

「究極の竹とんぼ対決」というお題でNHKから依頼が来たんです。
最新技術を駆使した究極の竹とんぼ…という事で考えたところ思い浮かんだのが光造形でした。

それならSOLIZE Productsさんだろうと。すぐに連絡しました。

「光造形で作る」だけならどことやっても同じです。
それをSOLIZE Productsさんと、と決めたのはやはり仕上げのレベルが高いから。
データを渡したら多くを語らず最後まで何とかしてくれますからね。安心して任せていました。

「対決」勝利の決め手は、最新技術ーだけど最後は人の手で仕上げるーこれにつきましたね。
最新技術(光造形)を駆使した竹とんぼという初めての挑戦に、お互いとても良い仕事が出来たんじゃないかと思います。

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ー3Dプリントの今後は?期待をお聴かせ下さいー

オバマ大統領の影響でブームがきてから数年ですが、3Dプリントは大分進化してきました。
解析したものをそのまま造形できる3Dプリントは、とても大きな役割を果たしています。

人の手で実験を行っていると、それまでの経験に引きずられて、自由な形の設計が出来ない事が多く
どうしてもアイデアに限界が出てきます。

それが、3Dプリントを活用することで、解析したものをそのまま形に出来るので、3Dプリントは解析に最も適しているんです。
新しい発見があるだけでなく、精度の高いものが作れますしね。

今後は光造形だけでなく、金属3Dプリントにも期待しています。
今考えているのは、飛行機のある部品への活用です。

光造形は、正確な形をすぐに作ることが出来ますが変形してしまうので、そういった場合に
金属3Dプリントを活用できるのでは、と思っています。




「実験と解析の融合」を確立させていくのが東京流研の使命だと考えていますので、
SOLIZE Productsさんとは 今後とも良いお付き合いをしていきたいと思います。
「金属3DプリントならSOLIZE Products!」期待してます。

身が引き締まるお言葉!
重谷様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

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SOLIZE Productsのサービスは3Dプリントだけに留まりません。

鋳造・注型・切削・塗装などもおまかせください。
40台保有する3Dプリンターと1990年から培ってきたノウハウで、企業のものづくりをサポートします。


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